販売管理と一口に言いますが、具体的になにをしたら販売管理をしているといえるでしょうか?
販売管理の定義
販売管理の定義(販売士検定試験2級ハンドブック):
小売業における営業活動の実態を考慮して、
販売管理の内容を狭義の販売管理に限定せず、
「小売業の営業活動に関連する各種の資料を収集、整理、分析して、
適正な販売計画を策定し、
それをもとにして、
小売業が実施する種々の営業活動を指揮、統制すること」と理解すること。
「販売管理と販売員管理をほば同樣の意味で用いること」がここで言う「狭義の販売管理」です。
まずは、販売管理について、理解することが先頭に立ちます。
しかし、当然ながら、理解したことを実践する事が販売管理となります。
上記をまとめますと、
販売管理で行うこと:販売活動を「計画」「指揮」「統制」すること。
販売管理の目的:販売活動を効率的に行うこと。
となりますから、さらにまとめますと、
「販売管理とは、販売活動を計画し、それが効率的に行えるように、指揮、統制すること」となります。
これからわかるように、販売管理を行うためには、販売活動の計画が必ず必要になります。
小売業の販売管理と基本的事項
小売業における販売管理の内容と作業の流れはのようになっています。
販売予測
内部資料と外部資料を収集· 分析することで、販売活動の実態と問題点などを把握します。
この結果から販売予測を立てます。
これは、販売計画を立てるためのデータとなります。より質の高い販売計画を立てるためには、より精度の良い販売予測が必要です。
販売計画
販売予測にもとづき、どの程度の販売が可能であるか、そして財務面からみた必要売上高などから総合的に判断し、全体の販売目標を決めます。
また、全体の販売目標にもとづき、商品カテゴリー别の販売目標を決めます。
この販売計画ができてはじめて、販売管理ができるようになります。
販売活動と販売業績の管理
販売計画の達成に最も望ましいと考えられる実行の方法を指揮・統制します。
実行結果を評価· 分析して、次の計画にフィードバツクします。
実行結果と計画の差異から望ましいとかんがえられる実行方法を生み出します。
カテゴリーマネージメント
販売促進や販売管理もすべの商品一律に行うのではなく、いくつかのカテゴリーに分類して行うとより効率的に管理できます。
「小売業が販売する多数の商品をある基準でくくり、それらを単位として販売促進や販売管理などを行うこと。」をカテゴリーマネージメントといいますが、
いくつかのカテゴリーに分けて販売管理するためには、カテゴリーマネージメントが必要となってきます。
カテゴリーマネジメントとは、売場のあり方を品目(アイテム) や品群(ライン)、あるいは部門(デパートメント) の単位で構築するのではなく、顧客ニーズに合わせた商品カテゴリー(通常はクラスを単位とする品種) ごとに戦略的に築き上げていこうとするビジネス方法論となります。
これらをまとめると、カテゴリーマネジメントとは、
- 消費者が買物をしやすい売場をつくるため
- 多数の商品をある基準でくくり(カテゴライズ)
- それを戦略的単位として売上および利益を増加させる
管理技法となります。
カテゴリマネジメントの取り組み手順
カテゴリー管理するための5つの手順を示します。
①メインターゲツトの設定
誰が自店の本当の顧客なのか、いかにして顧客ニーズに対応するのか、いかにして顧客起点の経営を維持してカテゴリーを拡大していくのかを明確にします。
これが定まらなければ、戦略的な計画を立てることができません。
ターゲットが広すぎると、商品構成が中途販売になったり、漠然とした戦略になってしまいます。
②カテゴリーの定義と役割の設定
店舗において取リ扱う1つひとつのカテゴリーをわかりやすく定義し、カテゴリーごとに小売業の目的と顧客ニーズに合致した役割を当てはめます。
管理する単位となるカテゴリーが明確になります。
③購買促進企画の作成
カテゴリーごとに設定した役割を考慮し、いつ、どのような方法で購買促進することによって年間どれくらいの利益を確保すべきかを企画します。
メインターゲットと、カテゴリーが明確になって初めて効果的な計画を企画することができます。
④サプライヤーとのパートナリング
カテゴリごとの主要メーカー(カテゴリーキヤプテン) を選定し、カテゴリーデータの収集やカテゴリープラン、そし
て棚割りなどの検討をともに行います。
⑤業績の評価· 分析
継続的にカテゴリーごとの評価· 分析を行い、売上と利益の拡大に努めます。
カテゴリーマネジメントにおいては、なぜ売れたのか、なぜ売れなかったのかという原因を分析することが重要です。
計画との相違をもとに、原因分析ができるようになります。
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