単品管理(Unit Control)

 

単品管理とは、単品(SKU)単位で商品情報を把握し、小売業のマーチャンダイジングやマーケッティング活動に反映していく戦略的仕組みのことである。

また、POSデータを使って単品ごとの販売動向を把握し、「何故売れたのか」「なぜ売れないのか」を分析する。

 

SKU(Stock Keeping Unit):単品。商品の種類をジャンル、カテゴリーなどよりもさらに細かく分類した単位。例えば、サイズや色などでも区別する単位。
アイテム(品目)よりもさらに細かい管理となる。アイテム数=商品数。

 

単品として売れ筋商品の動向を把握するねらい

売れ筋を把握する3点の狙い

  1. 毎日の発注の精度を高め、品切れによる販売ロスを防ぐ
  2. 毎日の単品別在庫の変化を把握し、単品ごとの最低在庫(発注点)と最高在庫を決定し、在庫の適正化をはかる。
  3. 毎日の単品販売データから利益管理に必要なデータを作成し、売り場の変更や品揃え方針を検討する。

 

流行品の短命サイクル現象

 

流行性に飛んだ衣料品など、ある日突然売れ出し、一気に売れ筋商品になることがある。

在庫がなくなり、小売業から一斉に発注が卸売業者やメーカに集中して行われる。

卸売業者や、メーカの在庫も少なくなるため、小売業で品切れ現象を起こしてしまう。

メーカは、追加生産を開始し、商品を補充するが、追加商品が小売業に下される頃には、売れ筋でなくなっていていることがある。

この現象を「流行品の短命サイクル現象」と呼ぶ。

単品管理によって、売れ筋商品の把握をより精度高く適切に行ない、流行品の短命サイクル現象が発生しないようにする。

 

定番商品のライフサイクル

定番商品は、流行品とちがって、爆発的に売れることもないが、ライフサイクルがかなり長い。

定番商品の売れ行きの特徴として、売り場への初回投入から成長期までゆったりのしたペースで売れていき、成長期にはいると、安定した売れ行きが続き、その状態が長期におよぶ。この成長期の状況を高原状にあると言う。

定番商品の売れ行き動向は、POSデータからも読み取ることができるので、品切れを起こさないように適正在庫を維持する。

 

死に筋商品のパターン

死に筋商品とは、あまり売れない商品のことで、流行が去った商品などがそれにあたるが、それが発生する要因を4つあげる。

  1. 仕入段階で選定ミスをした商品。もとから売れることがない商品を仕入れた。
  2. 回仕入数量の過剰による死に筋商品。最初からたくさん仕入れ過ぎた。
  3. 1回あたりの発注量の多さによる死に筋商品。もっと売れると思った。
  4. 成熟期から衰退期にあたる商品の発注による死に筋商品化。需要が減ってきた。

当然のことであるが、仕入れ情報、仕入量を誤ると、死に筋商品が生まれてしまう。

 

 

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