卸売業を取り巻く環境は厳しいが、卸売業の重要性が高まっている3つの機能がある。

①物流機能、②情報伝達機能、③リテールサポート機能の3つである。

物流機能

物流機能の重要性が高まっている理由は、①多頻度小口納品、②欠品率・誤配送率低下とノー検品、③リードタイムの短縮、④ジャストインタイムシステムの4つ。

多頻度小口納品

多頻度、小口納品とは、頻繁に少量の商品を納品することで、小売業からメーカーや卸売業に求める機能である。多頻度小口納品の場合、物流の回数が増えるという問題があるため、一括納品、共同配送というシステムが開発されている。コンビニエンスストア対応といえる。

一括納品とは、小売業が仕入先の商品を自社お物流センターで取りまとめてから各店舗に納品する。小売業が卸売業の機能を引き受けているといえる。

共同配送とは、複数の企業が共同で共同配送センターなどを設立し、個別に輸送していた輸送の共同化を行うことである。一括納品も共同配送の一形態といえる。

欠品率・誤配送率低下とノー検品

欠品率・誤配送がゼロに近づければ、検品をする必要が省略でき、いわゆるノー検品に近づく。

 

リードタイムの短縮

リードタイムとは、発注から納品までの時間のこと。

リードタイムが短くなれば、小売業からは在庫量を少なくできる。逆にリードタイムが長いほど在庫量を多くする必要がある。

 

ジャストインタイムシステム

必要な商品を、必要な時に、必要なだけ、必要な場所に配送する仕組みがジャストインタイムシステム。

トヨタ自動車の「カンバン方式(部品調達システム)」として採用し実現している。

 

情報伝達機能の再構築

コンピュータの発達で、情報流経路は劇的に変化している。これまでは、メーカーと小売業との間に介在した卸売業には情報が集中するが、情報流は情報処理専門業者を介するようになった。卸売業がこれらの情報流の間にうまく介在できるように情報伝達機能を再構築する必要がある。

 

リテールサポート機能

卸売業のリテールサポート機能とは、大手メーカと直接取引をしない中堅チェーンストア、全国に多数存在する中小規模小売業の経営活動を総合的に支援するものである。

大手メーカーや大手小売業が直接取引をしようという動きが強くなっているが、卸売業がリテールサポート機能を強化することで卸売業の重要性が高まる。