日本型のショッピングセンター(SC)
日本型ショッピングセンターの特徴
- 当初のSCは、GMS(イオンのような総合品ぞろえスーパー)がディベロッパーと核店舗を兼ねて店舗展開していた。
- 最近は、中小小売業が共同してディベロッパーとなり大型小売店舗をキーテナントとして誘致して店舗展開している。
- 立地条件は郊外に分類されるが、実際には商業中心地から少し離れたところであって、まったくの郊外ではない。
- 大規模な駐車能力を持つショッピングセンターが多いが、鉄道・バスなどの公共交通機関にも依存している。
- 地下街、駅ビルなどの市街地(既存の中心地)型のショッピングセンターが発展している。
パワーセンター:日本型
カテゴリーキラーやディスカウントストアなど低価格訴求型の大型小売業態を集めたショッピングセンターのこと。
それぞれが独自の販売方法で広範囲から顧客を集める。
カテゴリーキラーや低価格訴求型の大型小売店を1箇所に集めたショッピングセンター。
スーパーリージョナルSCの近くに作られる。
パワーセンターの分類
- 大規模複合型
- 総合ディスカウントストア型
- アウトレットストア型
- カテゴリーキラー型
- 生鮮食料品型(日本固有の型)
アメリカの場合は、下記の4つのタイプに分けられる。
- カテゴリーキラー型
- 総合ディスカウントストア型
- オフプライズストア型
- リテイルアウトレット型
パワーセンター誕生の背景
パワーセンターは1980年代のアメリカで誕生した。
急成長を遂げ、日本ではバブル崩壊後の1994年に新潟県で初めてパワーセンター(上越ウイング)が開設された。
下記の背景で日本にもパワーセンターが誕生した。
- 従来型ショッピングセンターの成熟化で新しいタイプのショッピングセンターが求められるようになった。
- 景気低迷で消費者の価格訴求志向が強まった。
- ディスカウントストア、アウトレットモールなどの価格訴求業態が成長してきた。
アウトレットセンター:日本型
観光地や避暑地の近くに作られる。
商業立地としては考えられない場所に作られる。
アウトレットストア(アウトレットOutletとは出口やはけ口を意味する)とは、過剰在庫品や傷物、半端物を格安で販売する小売業のことである。
アウトレットセンターとは、いわゆる「訳アリ商品」を割安で販売するアウトレットストアの集積である。
アウトレットセンターが急成長した要因
- 消費者は基本的にブランド志向であるが、景気低迷でブランドが購入できない状況下でブランド品が安価で販売された。
- 景気の低迷でブランド品が多く売れ残った。大きな損失になるためこれを廃棄することができず企業が安価で販売せざるを得なかった。
アウトレットセンターの今後の動向
品ぞろえの充実:流行遅れ、売れ残り商品の処分を目的としていたため、品ぞろえが安定しない。今後は品ぞろえに力点を置くべき。
買い物環境の快適性:アウトレットセンターは、テーマパーク化、アミューズメント化に力をいれ、より快適性を向上させるべき。
ライフスタイルセンター(LSC):日本型
ライフスタイルセンターとは、リッチな生活提案型店舗が集積する中規模のショッピングセンターのことである。
半径2Kmほどの小商圏で地域密着型、時間消費型といったショッピングセンターであって、個性的な食やインテリアなどの生活提案型のテナントミックスや周辺地域の環境に調和した建築デザインを特徴としている。
ライフスタイルセンターとは、地域密着型のショッピングセンターであり、時間消費型であることから地域の交流の場でもある。
ライフスタイルセンターには、生活提案型の店舗が多い。
テナントミックス:中心地を活性化を実現するためにいろいろな店舗を取り揃えること。
日本型ショッピングセンターのまとめ
ショッピングセンターは、買い物だけを目的とするものでなく、消費者に快適さも提供する。
パワーセンターとは、低価格訴求型の大型小売店を1箇所に集めたショッピングセンターである。
アウトレットセンターとは、いくつものアウトレットストアを1箇所に集めたショッピングセンターである。
ライフスタイルセンターとは、地域密着型のショッピングセンターで地域の交流の場でもある。
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