仕入担当者
小売業の規模によって異なるが、どんな小売業においても仕入れ業務がある。
規模が大きいところになると、仕入れ専用の部門が存在し、さらには、商品ごとに仕入れ部門が独立していることもある。
小規模の場合は、売り場責任者が仕入れ担当に関わっていることが多い。
大規模の小売業であっても、定番(継続)商品に限定し売り場責任者が仕入れを行う場合がある。
ただし、この場合、売り場責任者は本部の仕入れ部門に商品を補充した件を報告している。
- 大規模小売業では、売り場主任と、仕入担当は別部門である。
- 小規模小売業では、売り場主任が仕入担当に関わる。
納入された商品の検収作業は、仕入れ部門が行う。
仕入担当者の遵守事項
仕入担当者が遵守すべき事項
- 商談時間を守る。
- 私的利益を得ようとしない。
- 自社の経営方針を説明する。
- 返品を出さないようにする。
- リベートなどの折衝は慎重に行う。
- 文書による契約を基本とする。
- 試作品や開発商品の制作依頼と費用負担を明確にする。
仕入先企業の営業担当者と商品購入に関するリベートについて折衝することは極めて重要なことであるが、これを仕入れ業者に強要してはならない。
リベート(rebate):仕入れ割り戻し(手数料)のこと。値引きのことではない。
取扱面からみた商品分類
取扱期間の観点から4パターン
商品制作の観点から4パターン
プロダクト・ライフサイクル観点から5パターン
あるので、
4×4×5=80パターンに分類できる。
- 取扱期間による商品分類
- 定番商品:常にそろえておくべき商品。定期的にチェックし売れ筋の把握や品切れがないように配慮し、仕入れや在庫の効率を高める。
- 季節商品:季節ごとに必ず用意する商品。計画的に集中的に販売する商品や販売量の予測を行い無駄のない仕入れを行う。
- 流行商品:流行にあわせて一時的に販売する商品。短期集中が必要で、場合によっては課題な在庫投資の危険性がある。
- 臨時商品:物産展やイベントキャンペーンなどでの特別な催しで期間限定で取り扱う商品。
- 商品政策による商品分類
- 重点商品:販売にもっとも力を入れている商品。ディスプレイする場所にも注意する。集中的な販売活動を行う。
- 主力商品:取り扱う商品ん中心となる商品。店での売上構成比率と利益率が高い。店のイメージ形成に大きく寄与している商品。
- 補完商品:特定の商品と平行して売上が増加する商品。もしくは、店の信用上からあまり売れなくても常に備えておく商品。
- その他:委託販売商品。消化販売商品(売上仕入販売商品)
- プロダクト・ライフサイクルからみた商品分類
- 開発期商品:小売業は、メーカの開発情報を収集することが重要な商品。買い回り品や専門品などは小売業が委託生産することもある。
- 導入期商品:発売されたばかりの新商品。広告や販売促進活動を積極的に行う必要がある。
- 成長期商品:新商品が消費者に認知されたことで、その販売高が急激に増加している時期の商品。
- 成熟期商品:新商品としての魅力が薄れ、売りげが飲み悩み、利益が減少する商品。
- 衰退期商品:利益率が低下し、値引きをしないと売れなくなった商品。
※プロダクトライフサイクルとは、「新商品が誕生し市場に導入されて市場から姿を消すまでの過程」のこと。
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